2010年10月4日月曜日

すえむら資料館のこと

 泉北考古資料館が、今年4月から堺市立泉北すえむら資料館となったことはご存知の通り。
 泉ヶ丘駅の陸橋には府立のころから、同館の催しの案内板が立っている。特別展の内容が変わるたび、ポスターが張り替えられていた。いまはどうなっているかと見れば「須恵器の里・『陶都』」と書いてあるが会期が記されていない。そこで「あれは特別展なんですか?」と電話をかけて聞いたところ「いえいえ。常設展です。予算がないので」との答え。

 府立のころは「特別展」「速報コーナー」「優品展」と、次々に企画が打ち出されていたことを思うとなんだかさびしいものがある。しかし、いろいろ企画を出してみても入場者数が増えなかったから府が手放したわけで、そう思うと「常設展だけじゃなく、特別展も」と無責任に言うわけにもいかない。

 だいたいが地味な施設である。見た目にカラフルなものが展示されているわけでもないし、素人には正直、説明されても学術的価値がわからなかったりする。いろいろ工夫してみても、急に大入り満員になるとは考えにくい。そもそも一般的に博物館の役割はまず「資料の保存・収集」、そして「展示」。展示だけの「ギャラリー」とは違う。とりあえず、貴重な資料が散逸せず、いつでも見られる状態にあるのだから、それでよしとすべきなのかもしれない。

 とはいえ、せっかく「須恵器の里」なのだから、そのことはもっとアピールすべきだと思う。そのうえで、須恵器の里のシンボル的存在として、すえむら資料館があればいいと思う。
 冒頭に書いた「案内板」もかなりみすぼらしくて、だれも気付かず通り過ぎてるように思うのだが…。(情報センター・Y)

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